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愛犬・愛猫の終末期ケアと緩和ケアにできること

2025年11月12日

高齢犬・高齢猫とのお別れが近づいたとき、飼い主が後悔しないために知っておきたい「ペットの終末ケア・緩和ケア」についてやさしく解説します。延命治療との違いや、どちらが正解かではなく“その子らしい最期”を選ぶための考え方、自然由来のサポートとして注目されるCBDの活用法まで、具体例や専門家の見解を交えてご紹介。愛するペットの穏やかな時間を守るために、今できる準備とは?

愛する家族との「最後の時間」、どう迎えたいですか?

「最近、愛犬の足腰が弱くなってきた」「ご飯を残すことが増えた」「獣医さんから“余命数ヶ月”と告げられた」――
犬猫と暮らす中で、避けられないのが“お別れ”の時。多くの飼い主にとって、これは非常につらく、考えたくないテーマです。

けれど、「最期の時をどう迎えるか」は、飼い主にしか選べない大切な決断です。
人間と同じように、犬や猫にも緩和ケア(パリアティブケア)や終末期ケアを取り入れることで、苦しみを和らげ、心穏やかに過ごす時間を増やすことができます。

本コラムでは、ペットの終末期ケアとは何か、何ができるのか、そしてCBDなど自然由来のサポート方法についてもご紹介します。
「最愛の存在にできることを、今から知っておきたい」そう願うすべての飼い主の方へ、少しでもお役に立てれば幸いです。

犬猫の終末期に起こる変化と、飼い主の戸惑い

愛犬・愛猫が高齢になると、さまざまな身体的・精神的な変化が現れます。
これは“寿命”ではなく、“生き切るプロセス”の一部。以下は、終末期に見られる代表的な症状です。

【終末期に見られる主な変化】

  • 食欲の低下・水を飲まなくなる
  • 動くことが減り、寝ている時間が増える
  • 呼吸が浅くなる、リズムが不安定になる
  • トイレの失敗や自力排泄の困難
  • 鳴き声の変化(不安・痛みを訴えることも)
  • 飼い主への反応の低下

こうした変化に直面したとき、飼い主は以下のような感情に襲われることがあります。

「まだ大丈夫だと思ってたのに…」
「苦しんでるのを見るのが辛い…何かしてあげたいけど、どうしたら?」
「病院に通わせるべき?それとも家で静かに過ごさせるべき?」

正解はひとつではありません。
選択肢の1つにあるのが、愛犬・愛猫の状態に応じて“苦痛を減らし、穏やかさを保つ”ことを最優先にすることです。
そのためのアプローチが「緩和ケア」や「終末期ケア」と呼ばれています。

緩和ケアとは?延命ではなく「穏やかに生きる」ためのケア

緩和ケア(パリアティブケア)とは、命を延ばすことよりも、痛みや不安などの苦痛を和らげ、生活の質(QOL)を高めることを目的としたケアです。
人間の医療現場では一般的ですが、近年では動物医療にも取り入れられるようになってきました。

【緩和ケアで行われる主なケア内容】

  • 疼痛緩和(痛み止めやCBDなど)
  • 体位変換・床ずれ予防
  • 保温・湿度管理
  • 食事や水分補給の工夫(流動食、スプーン給餌など)
  • 排泄ケア(オムツ、清拭など)
  • 不安の軽減(声かけ、マッサージ、アロマ、CBDオイルなど)

緩和ケアのポイントは「家庭でできることが多い」こと。
飼い主がそばにいる安心感と愛情が、何よりの薬になります

終末期の動物たちは、痛みや不安を抱えていることが多く、適切なケアをすることでそのQOLは大きく変わります。飼い主さんが学び、寄り添うことが何より大切です。

緩和ケアだけが正解じゃない――延命治療も大切な“もう一つの愛情”

ここまで緩和ケアについてお話してきましたが、決して「延命治療=間違い」というわけではありません
飼い主が「もっと一緒にいたい」「少しでも寿命を延ばしてあげたい」と願うことは、ごく自然で愛情深い気持ちです。

たとえば、抗がん剤治療や輸液などの延命的な処置によって、穏やかで充実した“もう数ヶ月”を過ごせたケースも数多くあります。

「腎不全の愛猫に点滴治療を続けたことで、最後の1ヶ月は好きな場所で日向ぼっこをして過ごせました」
(17歳・スコティッシュフォールドの飼い主)

重要なのは、「延命か、緩和か」という二者択一ではなく、その子の体調や性格、家族の価値観に合ったケアを選ぶこと


そして、どちらを選んだとしても、それは“その子を想っての行動”であり、間違いではないということです。

不安な時は、遠慮せず獣医師に相談しましょう。最近では、緩和ケアを専門とする獣医師も増えており、延命と緩和のバランスを取ったケアプランも提案してくれるケースが増えています。

最期の選択を迫られたとき、飼い主が一人で抱え込まないことが大切です。“家族”である動物と共に、納得できる答えを一緒に探しましょう。

CBDは終末期ケアにどう役立つ?自然な安心感でQOL向上

近年注目されているのが、CBD(カンナビジオール)を使ったナチュラルな緩和ケアです。
CBDは、麻(ヘンプ)由来の天然成分であり、リラックス効果や痛み・炎症の緩和をサポートするとして、人間だけでなく動物にも利用が広がっています。

【CBDの主な期待作用】

  • 不安の軽減(夜泣き、そわそわした様子)
  • 痛みや不快感の緩和(関節炎、がん性疼痛など)
  • 睡眠の質をサポート(浅い眠り・夜泣き・徘徊の改善)
  • 食欲刺激(食べない時の補助として)

【CBDを使った飼い主の声】

「腫瘍が見つかってから食欲が落ちていた愛犬にCBDオイルを試したところ、徐々に食事を受け付けるようになりました。最期まで穏やかに過ごせたことに感謝しています。」
(12歳・ラブラドールの飼い主)

「夜に不安から吠え続けるようになった老犬が、CBDを摂ると落ち着いて寝られるように。飼い主の私も休めるようになり、気持ちに余裕ができました。」
(15歳・柴犬の飼い主)

CBDは医薬品ではないため副作用のリスクが少なく、他の薬と併用もしやすいのが特徴
とくに、穏やかに過ごしてほしい終末期において、安心できる“もう一つの選択肢”として注目されています。

おうちでできる緩和ケアの工夫と、CBDの使い方

終末期の犬猫には、何よりも「安心できる環境」が大切です。
以下のようなケアを日常に取り入れてみましょう。

【おうち緩和ケアのポイント】

  • 清潔でやわらかい寝床を整える
  • 室温・湿度を適切に保つ
  • 食事や水分を無理なく与える(少量ずつ)
  • こまめな体位変換で床ずれを防ぐ
  • 優しく話しかけたり、撫でてあげる

CBDオイルは、以下のように取り入れられます。

【CBDオイルの使用方法】

  • 食事に数滴混ぜる
  • 舌や歯茎に直接垂らす(少量ずつ)

始めはごく少量から試し、体調や様子を観察しながら量を調整するのがポイントです。

後悔しない選択をするために、今できること

大切な家族との別れは、いつ訪れるかわかりません。
けれど、「苦しまないようにしてあげたい」「穏やかな最期を迎えさせてあげたい」という思いは、すべての飼い主に共通する願いです。

そのためには、終末期ケアや緩和ケアについて「今」から知り、準備することが大切です。
CBDなど自然由来のサポートも上手に取り入れながら、最愛の愛犬・愛猫が安心して過ごせる環境を整えてあげましょう。

▼参考動画:獣医師シワ男ことふじわら動物病院 院長藤原光宏先生解説「シニア犬との過ごし方」

投稿者

  • M&N'sCBDのスタッフである商品開発米山と、カスタマーサポート上田でコラムを更新しています。商品のこと、CBDのこと、よくあるお客様の声などについて詳しくご紹介します。