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嫌がる愛犬・愛猫に。はじめての歯磨きを成功させる5つのコツ

2025年10月22日

「歯ブラシを見るだけで逃げてしまう」「口元を触ると唸ったり暴れたり…」。
多くの飼い主さんが、愛犬・愛猫の歯磨きに苦戦しています。

本記事では、愛犬・愛猫が嫌がらずに歯磨きを受け入れてくれるようになるための5つのコツを、わかりやすく解説します。
初めての歯磨きを成功させたい方、ぜひ最後までお読みください。

はじめに:歯磨き=ストレス?その悩み、あなただけではありません

「歯ブラシを見るだけで逃げてしまう」「口元を触ると唸ったり暴れたり…」。
多くの飼い主さんが、愛犬・愛猫の歯磨きに苦戦しています。

とくにシニア期に入ると、歯周病や口臭、歯のぐらつきなど、口腔トラブルが健康全体に悪影響を及ぼすこともあり、歯磨きの重要性がますます高まります。
でも、「嫌がる子に無理に歯磨きをするのは可哀想…」という気持ちもよくわかります。

そこで本記事では、愛犬・愛猫が嫌がらずに歯磨きを受け入れてくれるようになるための5つのコツを、わかりやすく解説します。
初めての歯磨きを成功させたい方、ぜひ最後までお読みください。

なぜ歯磨きが必要?犬・猫の「歯の病気」は放っておけない

「野生の動物は歯を磨かないのに…」という意見もありますが、私たちの家族である犬や猫は、野生とは異なる生活環境にあります。

以下は、犬猫に多い歯のトラブルです:

歯周病(ししゅうびょう)

3歳以上の犬猫の約80%がすでに何らかの歯周トラブルを抱えていると言われており、決して珍しい病気ではありません。
しかし、よくあるからといって軽視してはいけないのが歯周病の怖さです。

初期は「ちょっと口が臭う」「歯ぐきが赤い」といった軽い症状でも、進行すると以下のような深刻な問題につながります:

  • 歯のグラつき・脱落:歯ぐきや歯を支える骨(歯槽骨)が炎症により破壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまうことも。
  • 激しい痛み・出血:食事中に痛がる、歯ぐきから出血するといった症状が出ると、食欲低下や体重減少にもつながります。
  • 顎の骨が溶ける:重度の歯周病では、顎の骨そのものが溶けるケースもあり、骨折を引き起こす危険性もあります。
  • 内臓疾患の引き金に:歯周病菌が血流に乗って全身に回ると、心臓・腎臓・肝臓などの臓器に炎症を起こすリスクも報告されています。特に高齢の犬猫では注意が必要です。

このように、歯周病は口の中だけの問題ではなく、全身の健康に関わる深刻な疾患です。
だからこそ、毎日の歯磨きや定期的なケアによる予防がとても重要なのです。

歯磨きを嫌がるのはなぜ?5つの「あるある」原因

では、なぜ多くの犬や猫が歯磨きを嫌がるのでしょうか?主な理由は以下の通りです:

  1. 口元を触られるのが苦手
     犬猫は本能的に「口まわり」は敏感。急に触られると恐怖を感じることも。
  2. 過去に痛い思いをした
     歯ブラシの当たり方や力加減が強すぎた、などの経験がトラウマに。
  3. 知らないもの(歯ブラシ)への警戒心
     見慣れない道具や味に対する不信感があります。
  4. 力ずくで押さえつけられた経験
     無理やり歯磨きをされたことで、歯磨き=嫌なものという印象がついてしまった。
  5. 飼い主の緊張が伝わっている
     「嫌がるかも…」という気持ちは、不思議とペットにも伝わるのです。

こうした理由を理解したうえで、少しずつ慣らしていくアプローチが成功の鍵になります。

はじめての歯磨きを成功させる5つのコツ

1. まずは「口元を触る」ことに慣れさせよう

最初から歯ブラシを使うのではなく、まずは触られることへの抵抗をなくすことが大切です。

  • 顎下やほっぺを撫でる → 徐々に唇のあたりまで触る
  • 嫌がったらすぐにやめて、無理強いしない
  • 触れたら褒める、おやつをあげる → ポジティブな印象付け

いつから始めるべき?

可能であれば生後2〜4ヶ月ごろの社会化期に始めるのがベストです。
この時期は新しい刺激に対する適応力が高く、歯磨きへの抵抗が少なく済みます。

すでに成犬・成猫になっている場合は?

遅すぎるということはありません。
むしろ大人になってからの子には、より丁寧に・ゆっくり・優しくアプローチすることがポイントです。

  • 数日〜数週間かけて「触るだけ」からスタート
  • ご褒美やスキンシップを活用して、少しずつ慣れさせましょう

2. 歯磨きシートや指サック型ブラシからスタート

いきなり硬めの歯ブラシを使うと、違和感が強くて嫌がる子も多いです。
まずは歯磨きシート指サック型ブラシなど、柔らかくて優しい道具がおすすめ。

  • 飼い主の指の感触に近く、安心しやすい
  • 奥歯まで届きやすく、細かい操作がしやすい
  • 味付きタイプなら、なめさせるだけで慣れる練習にも◎

徐々に、歯ブラシに移行していくのが理想です。

3. 「1日1本、1秒でもOK」から始めよう

完璧を求めすぎると、お互いにストレスになります。
最初はたった1本の歯を1秒磨くだけでも大成功です。

  • 前歯だけ、もしくは右側だけでもOK
  • 1日1回でなくても、数日に1回から始めてOK
  • 短時間でも、継続することが何より大切

「慣れたら少しずつ増やす」を繰り返せば、自然と全体を磨けるようになります。

4. 歯磨きの後は「必ずご褒美」でハッピーエンドに

ペットにとって、「歯磨き=嫌な時間」ではなく、「歯磨き=良いことが起きる時間」と思ってもらう工夫が必要です。

  • 歯磨き後に、お気に入りのおやつを少しだけ
  • たくさん褒めて、なでて、楽しい雰囲気に
  • 遊び時間やお散歩とセットにするのも◎

ご褒美タイムをルーティンにすることで、歯磨きのモチベーションがUPします。

5. 嫌がる日は無理にやらない、柔軟な姿勢を大切に

どんなに準備しても、「今日は絶対ムリ!」という日もあります。
そんなときは無理せず、「今日はお休み」と割り切る勇気も必要です。

  • 体調が悪い・気分が乗らない日はやめる
  • 無理に続けると「トラウマ」になり逆効果
  • 「できた日」を褒めることに集中する

長い目で見て、少しずつ慣れてもらうことがゴールです。

歯磨き成功の鍵は「継続」と「ポジティブな経験」

はじめての歯磨きは、飼い主さんにとっても緊張の瞬間です。
でも大丈夫。焦らず・無理せず・楽しくをモットーに、今日から一歩ずつ始めてみてください。

  • 最初は「触るだけ」でもOK
  • 毎日のルーティンに取り入れやすい方法を見つける
  • できた日はたくさん褒める&ご褒美を忘れずに

時間はかかっても、少しずつ慣れてくれるようになる子がほとんどです
大切なのは、「歯磨き=嫌な時間」を「歯磨き=楽しい習慣」に変えること。

まとめ

ポイント

  • 歯磨きを嫌がる理由は「本能的な不安」「過去のトラウマ」など
  • 初心者でもできる5つのコツを活用すれば、成功率はグッと上がる
  • 継続とご褒美が、歯磨き習慣の定着に不可欠

そして何より、あなたが笑顔で楽しみながら続けることが、愛犬・愛猫にとって何よりの安心になります。
今日の小さな一歩の積み重ねが、健やかで幸せな毎日をつくってくれるはずです。

投稿者

  • M&N'sCBDのスタッフである商品開発米山と、カスタマーサポート上田でコラムを更新しています。商品のこと、CBDのこと、よくあるお客様の声などについて詳しくご紹介します。