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動物のてんかん発作を正しく知ろう|早期発見と日常の備え

2025年10月29日

犬や猫のてんかん発作に悩む飼い主さんへ。原因や症状、発作前の兆候、動物病院での治療法に加え、自然派ケアとして注目されるCBDの可能性までをやさしく解説。副作用への不安や、薬だけに頼りたくない方にもおすすめの内容です。実際にCBDを取り入れた飼い主の声や、自宅でできる発作対策、観察のポイントも紹介。てんかんと上手に付き合いながら、愛犬・愛猫との安心で前向きな暮らしをサポートします。

はじめに|「また発作が起きたらどうしよう…」という不安を抱える飼い主さんへ

愛犬や愛猫が突然、けいれんを起こして倒れてしまう――。
その瞬間を目の当たりにした飼い主さんなら、その恐怖と不安は計り知れません。特に「てんかん」は再発する可能性のある疾患であり、「次はいつ起きるのか」「命に関わらないか」と、常に神経を張りつめて生活している方も多いのではないでしょうか。

しかし、てんかんは正しく理解し、適切に対処することで、ペットと安心して暮らすことが可能な病気です。本コラムでは、犬・猫のてんかんの基礎知識から、発作の兆候、早期発見のポイント、そして近年注目されているCBD(カンナビジオール)による自然派ケアまで、飼い主さんが知っておくべき情報をわかりやすくご紹介します。

てんかんとは?犬・猫に起こる発作のメカニズム

「てんかん」とは、脳内の電気信号が異常に発生することで、けいれんや意識障害などの発作が繰り返される病気です。原因は大きく分けて2つに分類されます。

【1】特発性てんかん(原因不明のてんかん)

遺伝的な要因や脳の構造に異常が見つからない場合に診断されます。若齢(1〜5歳)の犬や猫に多く、ゴールデン・レトリバーやボーダー・コリーなど、一部の犬種での発症率が高いとされています。

【2】症候性てんかん(他の疾患が原因のてんかん)

脳腫瘍、外傷、脳炎、中毒などの明確な原因があり、高齢期に発症するケースが多いのが特徴です。

発作の兆候に注意!早期発見のための観察ポイント

てんかん発作は突然起こるように見えても、実はその前兆となる行動が見られることがあります。以下のようなサインに気づくことが、早期発見につながります。

よく見られる前兆(前駆症状)

  • 落ち着きがなくなる、そわそわ歩き回る
  • 飼い主のあとを執拗について回る
  • よだれが多くなる
  • 視線がうつろになる、呼びかけに反応しない

発作時の症状(けいれん発作)

  • 全身が突っ張るようなけいれん
  • 意識を失い倒れる
  • 手足をバタバタさせる「パドリング運動」
  • 口をくちゃくちゃ動かす、排尿・排便してしまう

発作後の様子(回復期)

  • ぼんやりした様子が続く
  • 錯乱状態になり歩き回る
  • 食欲が増す、水を大量に飲む

これらの行動に飼い主が気づいて記録することは、獣医師による診断の精度を高め、治療計画にも役立ちます。

動物のてんかんに対してできる医療ケア

現在、犬や猫のてんかん発作に対しては、主に薬物療法が中心となっています。特に発作が繰り返し起こる場合には、抗てんかん薬を用いて発作の頻度や重症度を抑える治療が一般的です。

主に使われる抗てんかん薬

  • フェノバルビタール
    長年使用されている第一選択薬。即効性と効果の安定性が高い反面、肝臓への負担が懸念され、定期的な血液検査が必要です。
  • イメピトイン(Pexion)
    比較的新しい薬で、フェノバルビタールより副作用が少ないとされることから、軽度〜中等度のてんかんに使われることが増えています
  • 臭化カリウム(KBr)
    フェノバルビタールとの併用や、代替薬として用いられることがありますが、消化器症状や鎮静などの副作用が報告されています。

医療ケアのメリットと限界

抗てんかん薬は、適切に使うことで発作をコントロールできる可能性が高く、命を守るうえで非常に重要な手段です。しかし一方で、以下のような課題も存在します。

  • 薬の効果が安定するまで時間がかかる
  • 副作用としての眠気やふらつき、肝機能障害などが見られることがある
  • 投薬の中断や調整を誤ると、かえって発作が悪化するリスクがある
  • 一度始めると、長期間の継続が必要になるケースが多い

このような現実から、「薬だけでなく、もっと自然な形でサポートできる方法はないか」と考える飼い主さんが増えています。そこで近年注目を集めているのが、CBD(カンナビジオール)による補完的なケアです。

自然派ケアとして注目される「CBD」とは?

最近、犬・猫のてんかん発作に対する補助ケアとして注目を集めているのが「CBD(カンナビジオール)」です。

CBDってなに?

CBDとは、大麻草に含まれる成分のひとつで、THC(精神活性作用のある成分)とは異なり、合法的かつ安全性が高い成分です。日本では麻薬取締法に触れない製品がペット用として販売されています。

CBDがてんかんに与える可能性

アメリカでは、てんかん治療にCBDを使用した臨床研究が進められており、米FDA(アメリカ食品医薬品局)は2018年、人間用の難治性てんかんに対するCBD薬「エピディオレックス」を承認しています。

犬や猫のてんかんに対する明確な医薬品はまだありませんが、一部の獣医師や飼い主の間で、CBDがてんかん発作の頻度や重症度を軽減する可能性があるとして注目されています。

実際に期待される効果

  • 神経の興奮を抑える作用
  • 抗炎症・抗けいれん作用
  • ストレス緩和による間接的な発作抑制

もちろん、CBDは薬ではなく「健康維持サポート製品」であり、医師の診断や投薬治療と併用して使うことが基本です。ですが、「副作用が少ない」「継続しやすい」「自然由来で安心」という理由から、既存の薬に不安を感じる飼い主さんからの支持が高まっています。

飼い主の声|CBDを使ってみた体験談

実際に、てんかんを抱える愛犬にCBDを取り入れた飼い主さんの声をご紹介します。

「我が家のミニチュア・シュナウザー(5歳)は、月に2〜3回、発作を起こしていました。獣医さんに相談しつつ、CBDオイルを1日2回、食事に混ぜて与え始めたところ、発作の頻度が減り、軽く済むように感じています。薬との併用ですが、体に優しいケアができて嬉しいです。」
ー 東京都・Y様

このように、「すぐに効果が出るわけではないが、少しずつ変化を実感した」という声が多く寄せられています。

自宅でできるてんかん対策とCBDの取り入れ方

てんかん発作への備えとして、飼い主ができることはたくさんあります。

発作時のために準備すべきこと

  • 発作の動画を撮影しておく(診断に有効)
  • 記録ノートをつける(頻度・時間・状況など)
  • 発作が起きた際は、そっと見守り、安全を確保する

CBDオイルの使い方

  • 少量からスタート
  • 食事に混ぜる/舌下に垂らす
  • 朝晩の決まった時間に継続する

CBDは体質によって反応に差があるため、1〜2週間様子を見ながら、少しずつ量を調整していくのがポイントです。

また、かかりつけの獣医師に相談しながら進めることで、より安心して取り入れることができます。

まとめ|てんかんと向き合う毎日に、明るい未来を描くために

てんかんは、発作のたびに飼い主の心を揺さぶる病気です。けれども、正しい知識を持ち、発作の兆候やパターンを理解し、日々のケアや記録を続けていくことで、少しずつ不安は「備え」に変わっていきます

「うちの子にとって本当に合うケアって何だろう?」
そんな問いを大切にしながら、てんかんとうまく付き合っていけたなら、
きっとその先には、これまで以上に絆の深まった、穏やかで幸せな日々が待っているはずです。

▼てんかんとCBDについて、獣医師の藤原先生の解説動画もよかったら参考にしてみてください

投稿者

  • M&N'sCBDのスタッフである商品開発米山と、カスタマーサポート上田でコラムを更新しています。商品のこと、CBDのこと、よくあるお客様の声などについて詳しくご紹介します。