更年期のおりもの変化|量・色・においの目安
「おりものが減った」「色やにおいがいつもと違う」と感じていませんか?更年期のおりものの変化は、女性ホルモンの減少と深く関係しています。おりものの役割や、量・色・においのセルフチェックの目安、毎日できるやさしいケア、婦人科に相談したほうがよいサインまでわかりやすく解説します。人に聞きにくいおりものの悩みに、そっと寄り添うヒントをまとめました。
「おりものが減った」「色やにおいがいつもと違う」と感じていませんか?更年期のおりものの変化は、女性ホルモンの減少と深く関係しています。おりものの役割や、量・色・においのセルフチェックの目安、毎日できるやさしいケア、婦人科に相談したほうがよいサインまでわかりやすく解説します。人に聞きにくいおりものの悩みに、そっと寄り添うヒントをまとめました。
「最近、おりものの量が減った気がする」「なんだか色やにおいが、前と違う…?」 40代・50代になって、そんな小さな変化に気づいたことはありませんか? おりものの話は人に聞きにくく、「これって普通なのかな」と一人でモヤモヤしてしまいがちですよね。
先にお伝えすると、更年期におりものの量や性質が変わるのは、女性ホルモンの変化にともなう自然なことです。ただ、なかには体からのサインとして受け止めたい変化もあります。この記事では、おりものの役割と更年期に起こる変化、そしてセルフチェックの目安をやさしくご紹介します。
目次
おりものは、医学的には「帯下(たいげ)」と呼ばれ、子宮や膣からの分泌物が混ざり合ったものです。少し難しく聞こえますが、簡単にいうと「膣を守るための、うるおいのバリア」のような存在です。

おりものには、主に次のような役割があります。
健康な膣の中には、乳酸菌の仲間(乳酸桿菌)がすんでいて、膣内を弱酸性に保っています。この環境が雑菌の増殖を抑えてくれる働きは「自浄作用」と呼ばれ、おりものはその働きを支える大切な存在なのです。
女性ホルモンの「エストロゲン」は、膣や外陰部の皮膚・粘膜をうるおいのある状態に保つ働きにかかわっています。更年期を境に卵巣の働きがゆるやかになり、エストロゲンが減っていくと、膣や外陰部の組織が薄く、乾燥しやすくなっていきます。
その結果、更年期以降には次のような変化が起こりやすくなります。

日本人女性の平均的な閉経年齢は50歳前後で、その前後約10年が「更年期」と呼ばれます。40歳以上の日本人女性1,031人を対象にしたオンライン調査では、閉経にともなう膣・外陰部や尿の症状を強く意識している人が約2割にのぼりました。一方で、症状があっても医療機関に相談しようとは思わない人が3割を超えていたことも報告されています。
おりものや膣の変化は、「気になってはいるけれど、誰にも話していない」という方がとても多い悩みなのです。
おりものが減るのは、体が次のステージへ移っていく過程で多くの女性に起こる変化です。ただし、量が減って膣が乾燥しやすくなると、かゆみやヒリヒリ感、においが気になりやすくなることも。また、自浄作用が弱まると雑菌が増えやすくなり、閉経後には「萎縮性膣炎(いしゅくせいちつえん)」と呼ばれる炎症が起こることもあります。
だからこそ、「減ったから気にしなくていい」ではなく、変化に気づいてやさしくケアしてあげることが大切なのです。
おりものの状態は人によって違いますが、ふだんとの違いに気づくための目安として、次を参考にしてみてください。

とくに閉経後に、おりものに血が混じったり、茶色いおりものが続いたりするときは、自己判断せずに一度婦人科で診てもらいましょう。萎縮性膣炎によることが多いとされていますが、ほかの病気が隠れていないかを確認しておくことが大切です。早めに相談すれば、そのぶん安心して過ごせる時間も増えていきます。

清潔に保とうとして、膣の中まで洗ったり、ゴシゴシこすったりするのは逆効果。膣を守る乳酸菌まで洗い流してしまうことがあります。外陰部を、弱酸性のデリケートゾーン用ソープなどでやさしく洗い、ぬるま湯で流す程度で十分です。
顔や体と同じように、デリケートゾーンも年齢とともに乾燥しやすくなります。入浴後に、デリケートゾーン用の保湿アイテムでうるおいを補うケアを取り入れてみましょう。

睡眠不足やストレス、栄養の偏りは、体全体のコンディションに影響します。発酵食品や野菜を取り入れたバランスのよい食事、適度な運動を心がけることも、毎日のケアのひとつです。
更年期のおりものの変化は、女性ホルモンの減少にともなって、多くの女性に訪れる自然なものです。量が減るのはよくあることですが、色やにおい、かゆみなど「いつもと違う」サインに気づけるのは、毎日自分の体を見つめているあなただからこそ。

気になる変化があるときは、恥ずかしがらずに婦人科に相談してくださいね。そして日々は、やさしく洗う・うるおいを守るという小さなケアを積み重ねて。からだも、こころも、ふわりと軽やかに過ごせる毎日を、一緒に育てていきましょう。